マグネトロンスパッタのための磁石レイアウト

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少し勉強しました。
マグネトロンスパッタ 続き」に載せた動画(下のやつ)は、正確にはマグネトロンスパッタとは言えないようです。。
マグネトロンは磁場を円形に作ってやって、そこを電子がぐるぐる回るようにしてあげなければいけません。電子レンジのマグネトロン管みたいにです。
動画のものは磁石のNS極が間隔をあけて二個相対しているだけで、その間を磁力線がアーチしているような場になっています。つまり本来は円形軌道であるべきものの一部を切り取ったような形になっています。
そういうつもりでよく見ると明るい部分が非対称になっているのがわかります。右から流れ込んだ電子が磁場によって高密度プラズマを生成した後、左側で開放されて広がっているのです。
これを逃がさずにぐるぐる回すために、円形の軌道を作ってやります。そうすればさらにスパッタ効率が良くなるようです。またこのプラズマは当然基板近傍ではなくスパッタを起こしたいターゲット近傍に無ければならないのです。
わかってみれば当たり前のことですが、私はまったくこの辺を理解しておりませんでした。

ということで、改造の検討です。

現在手元には15mmφのネオジム磁石がたくさんあります。
これ。

これをいくつか使って、下のような構造を作ろうと思っております。
青と赤は磁石のNとS(どっちがどっちでも良い。電子の回る方向が逆転するだけ)、水色はシリコンゴムか何かで作るスペーサー。
こうすれば磁界は黒線のようになるので、電子は水色のスペーサー部分の上をぐるぐる回ることになるはずです。思惑通りにいけばドーナツ状の高密度プラズマが目視確認できると思います。

今週末実験してみます。たのしみ^^)

コメント

  1. Unknown より:

    はじめまして。いつも楽しく読ませてもらってます。
    普通のネオジム磁石だと、80℃くらいでバカになりますが、それは耐熱ネオジム磁石ですか。

    • みら太/mirata より:

      稚拙なブログをごらんいただきありがとうございます。
      磁石は耐熱ではありません。多分。
      ネオジムコバルト磁石のキュリー温度は300℃以上あったと思うので大丈夫だろうと思い何も考えずにやってます。
      チャンバの外に磁石がありますので、直接熱を受けにくいつくりになっていることと、まあだめになっても予備があるし行けるとこまで行ってみようという適当さで進めております。
      キュリー点前でも磁力は落ちていくのだろうと思いますが、そのカーブを知りません。非耐熱版は80℃くらいから磁力が弱くなるのですか?

  2. みら太/mirata より:

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