ちょいと霧箱からは外れますが、次期プロジェクトのにおいもしますので投下しておきます。
しばらく前からCAMPFIREにてeVscopeのクラウドファンディングが始まっております。eVscopeとは何ぞやと思われる方が多いかと思います。発信元はKickStarterのこれでありまして、このあたりに紹介されています。
わたくし幼少の頃より天体にも大きな興味を持っておりまして、小中学生の頃は福岡市の少年科学文化会館(当時は赤坂にありました)の天体観測会に参加したりしてました。社会人になってからはめっきり機械は減りましたが、星野村の天文台で木星見たりしてきました、最近はお盆にペルセウス座流星群を見るのが楽しみです。それから宇宙論大好きになりましたね。
ということで、天体観測というか天体見物はいつかゆっくり楽しみたい趣味でした、さらに、Maker的な興味から望遠鏡はいつか作ってみたいものの一つでありました。レンズ磨きとかミラー磨きとか自分との対話系の作業は好きなので(笑
で、eVscopeを見つけたわけです。思わず買いそうになりましたがちょいと一呼吸おいてじっくり見極めをしていたのが先週のことであります。
詳しくは上のリンク先見ていただくとして、eVscopeというのは一言で表すならばデジタル化した天体望遠鏡というものであります。GPSや地磁気センサに加え画像認識を使った自動的な位置と方向認識、目的天体の自動導入、自転への追従、長時間露光によるゲイン確保、ビューファインダのOLED化、ユーザー間クラウド連携等々。まさに今はやりの技術を突っ込んだ魅力的なデジタル望遠鏡です。
てなわけで頭の中の大なる部分を望遠鏡にかかわる妄想が占めておりました折、ふと立ち寄ったHardOFFにてこんなものを見つけて衝動買いしました。
フレンド光学(今はケンコー光学)のSKYDREAM GX6000 という反射望遠鏡であります。わずか3000円でジャンクとして売られてました。
お店の了承を得てミラーの状態だけ確認させていただいたところ全く問題なかったのでそのまま購入しました。
持ち帰って確認したところ、説明書こそないものの、部品類の欠品はなく、三脚の脚の状態からあまり使われないまま手放された様子で、非常に良い状態でした。
天体望遠鏡というのは強くあこがれて買っては見たものの、案外使わず後悔するものの一つではないかと思います。
まずセットアップが非常に大変です。暗い中時間をかけて方向を調整する必要があります。まして星が良く見えるのは冬ですので、屋外の寒さも加わります。で、苦労して方向を合わせても期待ほどきれいに星は見えないのです。
ネットを検索するとめっちゃきれいな惑星や星雲の写真を見ることができますが、あんな像はまず見えません。美しい天体写真は、少なくとも天文台と名がつくような施設にある口径数百mmの望遠鏡、あるいはすばるやハッブル宇宙望遠鏡なんかのウルトラガチ勢が冷却センサなんかを使って全力で写した写真をさらに加工してできているのです。
個人で気軽に買えるような望遠鏡ではっきりと見えるのはせいぜい月のクレータくらいで、木星の衛星や土星の輪をはっきり見るためにはかなりの投資が必要です。
が、この値段ならとりあえず買いますよね、買いますよね。
このGX6000、ネットの評判はあんまりよくはないです。随所にプラスチックが使われていて剛性感に乏しいこと、ミラーが放物面ではなく球面であることなどなど。ガチな方からはゴミにも等しい扱いを受けております。かわいそうに。
ですが、このGX6000の定価は98,000円だったんです。今でも十分高価ですが、この製品はかなり昔のものです、とても子供がプレゼントに買ってもらうような値段ではありません。それなりの高級品であります。
高級品の理由の一つはこの赤道儀が付属していることです。赤道儀についてはこの辺を見てください。あると便利、というか無いとめっちゃ苦労する機構であります。
GX6000は赤道儀もプラ製でありまして、このあたりも評価が低いポイントの一つのようです。
が、みら太な日々はこの赤道儀に大いに注目しております。
赤道儀は望遠鏡の向きを変更するために、ラック&ピニオン機構を使っておりまして、ラック側が円盤になっています。で、ピニオン側の軸を微妙に調整することで方向を合わせるわけです。
ここにステッピングモータを取り付けたら天体望遠鏡をNC化できるじゃないですか。
あるいはなぜか在庫しているこんなΘステージを使ったりすれば全自動&お気楽観測ができそうな気がします。
ということで、店頭で箱を開けて赤道儀を見たときにすぐにフル回転で構想が始まってしまったのです。もう止まらない(笑
サイズ的にも相性がよさそうですね。ここまで大掛かりな改造しなくてもいいかもしれませんが。
そういえばと思っておもちゃ箱ひっくり返したらもう一個出てきました(笑
こりゃなんでもできるな。
ピニオンギア回してみた感覚では、手持ちの大きめのステッピングモータで十分回せそうです。
モータのコントロールはお手のもんですから、精度さえ確保できればオートで目的天体の導入はできるようになるでしょう。自動追尾できればファインダー部にカメラをつけて長時間露光も可能です。無線化すれば庭に望遠鏡おいて室内からフルコントロールできます。と、次々に妄想は膨らんでいきます。これが実現できればもうeVscopeは要らんのです。全部自分で作れます。
ということでいずれプロジェクト化して取り組みたいと思います。
素晴らしいおもちゃを手に入れました。
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