MFT2015 みら太なまとめ

雑談

 
暑いですね。何もやる気がなくなります。
が、整理せずにほっぽらかしているMFTのまとめをしておきたいと思います。
改めて写真を掲載し、さらに前二つの投稿ではアップしていなかった動画も含めてご紹介させていただきます。

今回のMFTの正直な印象は「なんかお金のにおいがするなあ」というものです。
かなり多くのブースで物販が行われておりました。
「自分で作ったものを売って何が悪い」ということに関してとやかく申すつもりはありません。どんどんやっていただきたいと思います。技術はすごいし、物はきれいに仕上げられているし、サポートもされるようだし、それ自体は何の問題もないのです。

が、みら太な日々的には、もっと何といいますか、できはいまいちだけどなんかがんばっている感じとか、発想自体がおバカなものとか、無欲に「作ったんだぜすごいだろう」的なものに惹かれるところがあります。P板屋に発注されたきれいな基板よりも、ユニバーサルのスパゲッティ状態のほうが好感がもてるような気がするのです。
ということで、そういった視点で気に入ったものを中心に取り上げていきたいと思います。

※動画が横に寝たりしてますが、お許しを。頭を傾けてみてください(笑

一日目は12時からのスタートです。

毎度おなじみのメリケンっぽいイラストの看板。

会場30分くらい前の様子。そんなに並んでないように見えますが、100人以上いる感じです。

今年の会場は、昨年大豆豆腐フェアみたいなのがあってたところ。
下のホールは何かあってたのかな。いずれにしろ去年の楽器フェアみたいな大きな音がするイベントはあってなかったので、落ち着いた雰囲気の中での開場待ちでした。

では、展示です。
入って左手にいきなりCO2レーザカッターがおいてありましたのでなめるようにチェック。

軸のスライドにはV-slotを使っています。
MDFとか切ったときのヤニが付着するように思われますので、経時的に動作トラブルが出ないか心配であります。中にベルトを通しているところも掃除しにくそう。ここは MakerSlide を使ったほうがよさそうな気もします。

Y軸部分。ここも同じ設計思想です。モータに対してベルトが固定されているあたりは Shapeoko と同じ構造になっています。ベルトの長さが短くてすむのでコストは下がりそう。

レーザ管の保持部。ガラス管です。私も使っている中国製のレーザ管のように見えます。さすがに電極部分の仕上げなどは丁寧です。
バラスト抵抗を探しましたが見つかりませんでした。つけてないのかな。

ステージの様子。アルミの板材を縦使いしています。賢いやり方です。

ケーブルガイドもちゃんとついてます。私のいい加減なつくりとは違います。

第二ミラー、第三ミラー付近。ミラーはボール支点の二点調整式です。

レンズはそこそこ大きなものを使っています。が、むき出しなのでごみとか落ちてレーザで焼けてこびりつきそうな気もします。

リミットスイッチ付近。

ステージのすのこ取り付け。参考になります。
ちなみにZ方向の昇降はありません。

キャリッジも簡単には上下しません。
レンズホルダが若干調整可能ですので、その範囲で焦点を上下させることになります。
基本的には板材用の加工機と考えるべきものです。扱えるのは10mmくらいの厚さまでかな。

しつこくキャリッジまわり。重そうです。ラスターで振り回すと脱調するかもしれません。

お次。たしか昨年も出展がありました卓上CNC。がんばっています。

今年は動いていたようですが見逃しました。

新作。本当に動くNCプラモ。
プラモが動くということよりも、工作機械のプラモデルがあるという事実に驚きます。

FabLab関内さん。

自作ガルバノミラーで図形を描画しています。すごいです。

わかるかな。
ミラーは100均のデンタルミラーを使っているとのこと。これが表面鏡になっているんだと。なるほどであります。

reprapの片持ち式の3Dプリンタ。設計がいろいろと参考になりそうだったので根掘り葉掘り質問しながら撮影。
普通のミスミなんかのアルミフレームにベアリングを取り付けたアームが抱きついている構造。

Z軸のカプラと樹脂ねじ。Z軸はこの樹脂ねじの上に乗っているだけです。3Dプリンタは動作時はZ軸の下降はありませんのでこれでよいのです。使われている樹脂ねじは袋ナットの頭を切ったもの。このあたりは昨年聞いた話と同じです。

モータには放熱板。

フィラメントをエクストルーダのギアに押し付けるとこ。なるほど。

順序が逆ですが、全景(笑

なんかでかい整形品。100時間かけて作ったとのこと。

やればできるだろうとは思いますが、このサイズまでミスなく動作を続けさせるのは大変とお思います。後半は緊張するでしょうね。

なかなか面白いと思ったもの。

前面スクリーンに4枚の影絵を切り替えて投影することでネコさんが歩いているようなアニメーションを作り出します。

見てて飽きません。元のアイデアはEKJapanのキットとのこと。
自作するのがすごいですね。調整が大変だったと聞きました。あと、これ以上枚数を増やした実験もされたようですが、うまく位置を合わせられるのは4枚までだったとのことでした。

中はこんな感じになっています。

会場の様子。

バルーンがあがっているのはいつものとおり。
時折ドローンやら羽ばたく飛行体やらが飛んでます。

お次。力技の展示。

オルゴールの全歯にそれぞれピンを取り付け、さらにそのピンを後ろのソレノイドアレイで駆動するというもの。
さらに手前のキーボードからのMIDI信号をリアルタイムで鳴らします。
動作時はオルゴールの音ともにソレノイドのガチャガチャ音が(笑)
ソレノイドでピンを引っ張り、オルゴールの歯を引っ掛けて発音させるところまでは簡単ですが、ピンを戻すときにもう一度引っ掛けるとまた音が鳴ってしまいます。これを解決しているところもまた力技です。ピンの先端にはさらに可動部があり、上昇時(発音時)は何もせず、ピンが戻るときに可動部が先に歯を押さえることでピンが戻るときに歯を引っ掛けても発音しないようになっています。
苦労のあとがすごいです。

よわアーム。自分で言うなという感じ(笑)ですが、これもなかなかがんばっている感に共感できます。

ちょうど人間の肩から先を再現した構造ですが、モータのパワーが足りず、うまく上がらないという五十肩アームとなっております(笑

が、駆動部には自作のエンコーダが使われているなど、技術的には光るものがあります。
OHPシートにパターンを印刷し、フォトインタラプタを使って回転検出をしているとのこと。微妙なパターンのデザインによって回転方向を検出できるようになっています。すばらしい。
動けばもっとすばらしい(笑

VFD時計。
ニキシー管もロマンですが、みら太な日々はVFDの色も好きです。

きれいに仕上げられてます。

VFDはいつか触ってみたいデバイスです。

これも昨年見たな。

確か進化したポイントがあったような。話を聞いたのですが、忘れました(笑
絵は確実にうまくなっています。

日々ほげほげ研究所さん

3Dプリンタで作られた軌道とリニアモーターカー。
荒削りでありますが、作りたいんだという叫びが聞こえてくるような作品です。すばらしい。

浮上自体は永久磁石で行い、駆動をコイルの切り替えで行っています。
結構がっつんがっつんという乗り心地の悪さですが、ちゃんと浮上して進んでいます。
結構微妙なタイミング調整とかあったようで、駆動にかかわる熱い話を聞かせていただきました。
奥様(?)が横であきらめたような顔で(ry

今年はLEDです。
いやこんなのを見たいんですよ。商売っ気なんてかけらもありません(笑
そもそも周りが見えていない可能性があります。

なんとQiシールド。ニッチであります。
ワイヤレス給電の規格であるWPCに準拠したシールドです。いやシールドというのはArduinoの上に乗せますが、これは下に敷きますのでシールドではないのかな。

これを使えばワイヤレスでArduinoに給電できるようになります。
で? といってはいけません。ワイヤレスで給電できるのはすごいことなのです。

毎年すごい今江科学さん。
今年は手回しオルガンの楽譜というかパンチカードというか、あれを作るマシンです。
MIDIデータを元にギアードモータの先についたパンチが紙に穴を開けていきます。

ついついオルガンに目がいきますが、創作物はこちらです。
いや、ノウハウの塊です。薄い紙に確実に穴を開けるのは非常に難しいです。押し付け具合、穴あけ時間、背面のサポート部材などなどなど。
ここは長時間にわたって話を聞いてきました。どれも知恵と工夫の集積でありました。参考になるとともに今江科学さんのものづくり大好きの気持ちに感動します。
もちろん手回しオルガンの演奏も最高でした。今回手回しオルガンの発音原理を始めて詳細に知った次第です。勉強になりました。

人工衛星のバラストとして使われた3D構造物の出展。
最初は冗談だろうと思っていましたが、まじめなものでした。失礼しました。
だって「マー」の隣に出展してるんだもん…..

これがバラスト。

で、これが「マー」

相変わらずゆるい出展です。

ゆるいですが、結構着想は面白いのです。
あとは需要ですかね(笑

らってん技研。彼とは同じ地元福岡なのです。年は親と子ほど離れてますが(笑
例によってイケメンの彼が一生懸命削った作品が並んでおります。
個人的には彼のツイッターが面白いです。皆さんフォローしましょう。
ステッカーどうもでした。

ジャイロセンサを使って常に同じ方向を指し示すアイテム。
いわゆる指南というやつですな。山登りとかに使うと便利そう。旅行のときにもホーミングガイドとして重宝しそうです。

こういうアイテムも好き。私の固い頭では出てこない発想です。

今回は暗室ではなく明るいところで展示されてました。
ちゃんと食べていけているということでしょう。

しぶさわロケットさん
毎年ぶれないドール系の展示をしつつ、今回はえらく方向性の違うものが出てました。
みら太な日々的に今回の一押しの展示(笑
(ちなみに昨年の一押しは「モールでGlass」でした)

動画でどうぞ。
どんな気持ちでこれを自分の部屋で組み立てて行ったのかを想像すると、きわめて興味深い気持ちになります(笑

で、類は友を呼ぶというか、すぐそばにあった展示がこれ。

こやつもなかなか気持ち悪い動きをします。

手を近づけるとこんな感じに気持ち悪く動きます。食虫植物のようです。

動画で、と思ったら別のやつでした。これも気持ち悪いです(笑

このほかにも、いろいろな動きの作品がありました。

なかなか参考になります。

内部構造。

これは音をフーリエ変換した波形を元にオブジェを作るというもの。

なんか深いです。ペンローズ系のやつとかリーマン予想の虚数平面の実物化とかやったら面白いかもしれません。

pepperもたくさんいましたが、このあたりの目立つやつはほかのブログやニュースでたくさん取り上げられるでしょうから割愛。

商業展示の中で面白かったのは makeblock です。
簡単に3軸アクチュエータなんかを組めるようなパーツを通販しています。
強度てきにはいまいちの感じですので、レーザ加工機か、いいとこ3Dプリンタまでだと思いますが、お手軽簡単な感じです。
いつか試してみたいと思います。

こちらはソレコン大賞受賞作品。
ソレコンとはソレノイド専業メーカーのタカハ機工さんが開催していらっしゃるソレノイドを使った作品コンテストです。
タカハ機工さんも福岡なので、なんとなく親しみが。

で、この大賞作品は「キーボードから手を離すと自動でCTRL+Sキーを押す」というやつです。
オートセーブですね。
会社でも年に数回「ああああああああああああ!」という声を聞くことがありますので、このような機構は大事だと思います(笑

動画で

おなじブースにはスピードメータ風時計の展示もありました。
同じ学校のOBが集まったグループだったと思います。

スピードメータが秒針になっており、モード切替のレバーにはテスターのロータリースイッチが流用されています。このあたりの工夫がたのしいところ。

ソレコン胴元のタカハ機工さん。
とりあえず昨年よりちょっとだけかわいくなったこいつを。

 

お次、ヘッドマウントディスプレイに追従して動くドローン搭載の二眼カメラ。
ブルーサンダーをイメージする私はそれなりに齢を重ねていると思います(笑

動画で。

超小型ドローン。
こういうのにはまるとほかのことができなくなりそうなので、みら太の日々は自粛しています。

テレビでも取り上げられたすごい木のおもちゃ。
これを2DCADで設計してるんじゃなかったっけ。もしそうなら神ですな。

子供たちが群がっておりました。
動画で。

ここから暗室シリーズ。

まずは、コンセプトがぶれないこの作品から。

美しいです。じっと見たくなります。
が、このアクチュエータには結構な工夫が作りこまれているのです。
ちょっと聞いたら作者から熱い話が返ってきます。

動画で

非常に面白いコンセプトと思ったのがこの靴。
すでに事業化が進んでおり、CMにも使われたとのこと。恥ずかしながら知りませんでした。
多軸のモーションセンサを組み込んでおり、動きと光り方をプログラムできます。
近未来な感じですね。すばらしいです。

昨年もあったプラスチック光ファイバを使った作品。
今年はより複雑な動きできれいでした。

最後は商業展示。
光造形タイプの3Dプリンタです。

光造形でもサポート材がつくんですね。

驚くべき精密さ、

それと何よりびっくりしたのは使える材料の豊富さです。
こんなのとか

まだまだ個人で手に入るものではありませんが、あこがれます。

そしてほんとに最後は屋外展示。
写真を一瞬撮影して館内に逃げ込みました。人が作業をできる環境ではないです。
連日の猛暑日。この週末はやや雲があったものの、殺人的な暑さは変わりませんでした。
ということで、何も見てないし、何も食べてません。

ということで、楽しかった Maker Faire Tokyo 2015 も終わりです。
来年こそは出展者として訪れたいと思います。

皆さんお疲れ様でした。

また来年お会いしましょう。

以上、私見だらけのMFT2015まとめでした。

コメント