モータドライバの放熱板

自作CNC加工機

L293D の電流絶対定格は、瞬間で1.2A、定常で 600mA というものです。で普通の16pin DIPパッケージなので放熱板なんてありません。600mA流すと瞬く間に手で触れないほど熱くなります。
ということで、実験的にはアルミの放熱板を乗っけてるだけでやってたわけですが、定格内の動作でもサーマルプロテクタが働きました。
データシートによるとこんな感じにヒートシンクつけろとなっています。

パターンを作るのは出来ません。これがやりたいからCNCフライス作ってるのです。で、下みたいなものを考えるわけです。
このICは中央部の4本足(4,5,12,13番)がすべてGNDになっていて、ここから放熱されるとのこと。リードフレームの構造で放熱できるようにしているのでしょう。
当然絵のようなかっこいいものは作れないし、そもそも取り付けが簡単じゃないよな~と思いながらすごしている日の夜中、寝ていてふと目が覚めたときに良いアイデアが浮かんだので寝床から自分にメールしておきました。←すぐに忘れるのでよくやる
それは以下のような方法です。
まずあんこを食べます。すると缶があまります。
ご存知のように鉄の缶詰はブリキ、つまり錫めっきなのでハンダ付けが出来ます。これでヒートシンクを作ったのです。ハンダ付けできればICの足に固定できますので寸法がきっちりしてなくても外れたり効率が落ちたりする心配をしなくてもすみます。

ふたが平たいので使いやすい。ふちを金槌でたたいて平坦にして。

はさみで長板を切り出し、ハンダ付け部分に切れ目を入れて曲げます。

曲げたところをICにハンダ付けしてふちを適当に曲げれば出来上がり。
放熱効果からいうと曲げは上昇気流を邪魔しない方向が望ましいのですが、まあ実験ということで。

見た目は悪いですが、こんなものでも効果は絶大で、500mAで1時間以上モーターを連続で回してもプロテクタは働きませんでした。
缶詰ヒートシンクはDIPパッケージの表面には触れていない(ピンにハンダ付けされているだけ)のですが、十分放熱されているようです。アルミのヒートシンクのときはパッケージの表面から熱を逃がしただけで、ピンには何もしない状態でプロテクタが作動しましたので、やはりピンからの放熱が主のようです。まあデータシートにそう書いてあるわけですが。
なんかかわいい。こんなカブトムシの仲間がいませんでしたっけ。

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