鉄鋼用ドリルでアクリル板に穴を開けたことがある方はお分かりと思いますが、アクリル板がすぐ割れます。特に穴径が大きくなると顕著で、5mmを超えるとほとんど全数で何らかのミスが出ます。
困ったものです。
アクリル専用ドリルビットなるものが市販されています。
こんなの。

ぱっと見ドリルの刃物には見えません。それにしても高いです。ビット一本1000円とかありえない値段であります。
こんなんで穴が開くのかなという気もしますが、よく見るとガラスビットに似ています。
これ

ガラスやタイルに穴を開けるときに使います。もろい、割れやすいものに開けるためのドリルビットです。
私も風呂場に棚をつけるときに使ったことがあります。確かにこれでちゃんと穴が開きます。掘って行くというよりも削っていく感じ。この感じが大事なのでしょう。
ということで、アクリルドリルの情報を集めておりますと、普通の鉄鋼用ビットを改造してアクリルビットを作っていらっしゃる方がいらっしゃいます。こことか、こことか、とか思ってみていたら、大御所アクリ屋さんにしっかり書いてありました。
ということでまねしてみます。
まず実験。
こちらは何の加工もしていない鉄鋼用ビット。

この先端の掬いの部分が割れの原因のようです。

アクリルの端材に穴を開けてみます。

特にいじめなくてもあっさりこうなります。

ということで、加工を施しますが、これがどのページを見てもはっきりとはわかりません。
ということで図解。
まずドリル。

これの、この黒い太線の部分の形状が鋭すぎて問題なのです。

よって、この掬いの部分を、

こんな風に落とすことにします。下の図では片方だけ削っていますが、当然現物は両方削ります。

やすりはこんな感じに当てることになります。

削りました。わかりますかね。

掬いが無くなっています。

で、これを使って穴を開けてみると、この通り非常にきれいに開きます。

入りも出もきれいです。素晴らしい。

鉄鋼用ビットでは非常に難しい皿ネジ用のザグリ加工もこのとおり実にきれいです。

ちょっとした作業で1000円のビットの節約になりました。一通りのサイズを準備することを考えると大した節約です。元はなまった鉄鋼用ビットで十分というおまけ付き。素晴らしい。

加工したビットはアクリル用として別に保存します。
鉄鋼に使っても全く穴が開かないと思われます。