スキャナをのぞきこんだとこ。このシャフトとスリーブが欲しいのです。あとこれを駆動しているモーターもきっとよいものが入っているはず。
シャフトはCNCステージのXYZ軸用に最低3本は必要です。安定性を考えると軸あたり2本使うことが理想ですので、失敗も考慮して7本取れるように7台買ったというわけです。
で、早速分解。 まずはPM-A870です。
スキャナ部をあけて、シャフトとスリーブのついたスキャンモジュールを回収。
この下にモーターが。右上にはフォトインタラプタも見えます。これもすかさず回収。
モーター出ました。いい感じのステッピングモーターです。
shinanoとありますのでメーカーはシナノケンシですな。回収回収。
で、プリンタ部に移ります。
どこにモーターがあるかもよく分からなかったので、徹底的にばらしました。
モーターはここに。似たようなステッピングモーターです。
このほかにヘッド駆動用のDCモーターも手に入りました。ヘッドって位置見ながら動かしてるんじゃないんですね。どっかにエンコーダーがあるのかも知れませんが、見つけられませんでした。
ということで、分解終了。
電源基板: いろいろお高い部品が乗っていておいしいです。
制御基板:きっとモータードライバが乗っているはず。あとこの基板にもフォトインタラプタが2個も。
冷陰極管:このモデルは透過原稿ユニットつきなので上下2本が手に入りました。使わないけど。
LCDモジュール:使い方はまったく分かりませんが、記念に。
USBケーブル:なんとスキャナモジュールは普通のUSBケーブルでメイン基板に繋ぎ込まれてました。
その他:役立ちそうなバネとか、レンズとか。
で、肝心のモーターは、ステッピングが2個、DCが1個という大収穫です。
CCD。これは使いこなしに勉強が必要です。私は鉄オタではありませんが、スリットカメラとかいつか作ってみたいです。
フォトインタラプタ:軸を動かす際の原点検出およびリミッタとして必須の部品です。
昇圧基板:冷陰極管が2本なので、こちらも2枚あります。昇圧基板は好き。今はいらないけどいつか電磁砲作りたい。
こちらも今回の目的のひとつ、シャフトとスリーブです。
よい感じでぬるぬる動きます。でもスリーブが接着固定になってて外すのが面倒そうです。
2台目はPM-A850。
予想通り870とほとんど同じつくりです。目的のブツの場所が分かってますので必要なところだけに手を入れます。分解の早いこと。870は2時間近くかけましたが、これは30分で終了。
ということで順調に分解は続き、5時間程度で完了しました。
これらが収穫物。
PMシリーズの3台はまったく同じモーター構成でした。一方でCC-550Lはまったく中身が別物です。間違いなく設計者が違います。
ちょっと話はそれますが、
いろいろなものを分解してくると設計者の技量や気持ちが分かるようになります。「この設計者は賢いな」とか、「ねじ多すぎ」とか。 モデルが新しくなるにしたがって中身がシンプルに合理的になっていくのに気がつくとなかなか感慨深いものです。
製造方法も同じで、初期モデルはあっちこっちねじがあって製造のときに回したりひっくり返したりしないと作れない構造になっていることが多いのですが、賢いメーカーはだんだんと一方向から組みつけが出来るような構造に変わっていくものです。
個人的にはSONYの製品に成長の跡を見ることが多いです。反対に富士通はだめですね。あとパナソニックは最初から徹底的に合理的でスカスカです。さすがマネシタ電器。
こんなにもたくさんのモーターが取れました。新品で買ったらいったいいくらするんだろう。どう見ても数万円分は下らないと思います。これが700円で手に入るのです。700円じゃシャフトの一本も買えませんよね。
ちなみに左上のパワートランジスタみたいな形のモーターはシャープのやつ。選定の時点でまったく思想が違いますね。でもエプソンも初期はミネベアのモーターを使っていたようで、その後シナノケンシに統一された模様。いろいろあったのでしょう。
エプソンのモーターはすべて4線でした。2極のバイポーラ駆動と思われます。対してシャープは5線。
もちろん作製はエプソンのモーターで統一します。ただ、バイポーラは駆動回路がちとめんどくさいのが気になるところです。
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