ミクさんのフリフリスカートをfusion360で描く

3Dプリンタ活用

 
Animu氏がモデリングしたミクさんのスカートは非常に美しくできているのですが、形状が複雑でプリントがむつかしいです。
そこで、チャレンジもかねてこの部分をfusion360でモデリングしてみました。
これまで3年ほどfusion360を使ってきましたが、ほとんどがいわゆる直線のモデリングばかりで、フォームモデリングはセミナー位でしかやってきませんでした。今回はスカートのフリルという柔らかな曲線主体の形状モデリングです。フォーム一択でしょう。
やり方はほぼ頭に入っていますが、実際に使うのは初めてです。

では行きます。
まず形状確認のために上半身のSTLファイルを読み込みます。fusion360ではSTLファイルにはほどんど何もできませんが、当たりやサイズを見るには十分です。

フリルのベースになるスケッチを描いて、

回転コマンドで、

こんな形状を作ります。これをベースにして変形させていきます。

中心位置を合わせて、

ボディを消してフォームの編集に入ります。

ランダムな形がフリルっぽいと思いますが、そうするとプリントが面倒になりそうなので、できる範囲までは左右対称に編集していくことにします。
対称面を二面選ぶと自動的に軸が設定されます。

まずフロント部分を絞って、

次に放射状に延びているスプラインを一つ飛ばしで選択。対象側は自動的に選択されます。

中心に近い部分を変形すると面が重なって修正が面倒なので外周部のラインのみの選択して、

下に引っ張ると、こんな感じでフリフリっぽい形状ができます。

ここで改めてボディを表示し、

位置合わせ。

位置が決まったらフロント部分の開口部を塞いで、

あとはひたすらそれっぽくなるように変形。

まあこんなもんかなというところまで来たら、ソリッド化します。

ソリッド化したフォームはモデルの時のコマンドがフルに使えますので、いつもの慣れた手順で行けます。この状態で腰が入る部分を円筒で抜いておきます。このあたりのブール演算はfusionなら高い信頼性で実行できますよね。

再度確認。

引き続いて、フリフリ二段目を描いていきます。一段目よりも薄く細かい形状にしてみましょう。スケッチ描いて、

広げて、

スプラインを飛び飛び選択して、

一段目と同じように変形していきます。
分割数と厚みを変えるだけで何やらそれっぽい形状になるものです。

薄いフォームを変形しているとしばしば面が重なって警告されます。

面の重なりとは、裏側の裏が表側より上にくる(?)状態で、クラインの壺というかメビウスの帯というか、トポロジー的におかしな形状になってしまった状態です。

これができるとソリッド変換(ここでいうソリッドはMeshmixerのソリッドではなく、ほんとの意味で中身が詰まった羊羹です)できなくなるのです。

その辺気にしつつ形状変更を行い、

ソリッド化したのちに一段目と同じように円筒で抜きます。

一段目と重ねてブール演算で一体化させます。現実では一段目と二段目のフリルが交差するなんてことはおきませんが、こうすることでなんかごちゃごちゃ感が出ますので気にせず進めます。

当たりを最終確認したら、STLで出力して、

Meshmixerに持ち込みます。

位置とサイズを確認して、

お尻の形状で、

ブール演算して内側形状を確定させます。

あとはボディを表示させて細かな形状修正を行っていきます。
Meshmixerではミラーリングはできますが、対称面を設定して二か所を同時に編集するなんてことはできません。ので、この時点で自動的に左右対称が崩れていきます。
それによって自然な感じになっていきます。

で、最終の形状

元のAnimu氏の形状

今回の形状。ということで、シンプルになってますが、ほとんど気にならないでしょ。

ということで、形状を単純化したこの形で再度出力をして比較をしてみたいと思います。

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