自作3Dプリンタのエクストルーダ改善

修理、改造



 
それなりの完成度で稼働開始している自作DINレールスライダを使った3Dプリンタですが、作っているときから気になっていることがありました。

それはこのエクストルーダー一体型のヘッドの、

エクストルーダーの、

この部分。わかりますかね。
フィラメントの入り口とノズルへの入り口の間でフィラメントが送りギア側に曲がっていますよね。写真で言うと右側に曲がっています。ギアに向かってベアリングがフィラメントを押し付けている部分です。

この曲がりがあるためにノズルの入り口に向かって真っすぐにフィラメントが入って行かず、入り口の壁面でこすれてしまっています。これが時にフィラメントの引っ掛かりを招いてました。これを今回改善してみました。

とりあえずばらします。ギアとホットエンドへ向かうノズルの穴の位置関係がわかります。ノズル位置がちょっと左なのです。
フィラメントの送りをスムースにするためには、ギアの円周に対する接線の延長線上にノズルの穴があるべきですが、これがずれています。この位置関係を正しくしたいのです。
対策としては、ノズルの位置をギア側に動かす、ギアの径を大きくして接線が穴の上に来るようにするのどちらかであります。
が、ノズルの位置を動かすにはアルミブロックに再度穴加工をしなければならず、しかもその穴は今開いているものとほとんど同じ位置になりますので現実的な策ではありません。

ということでこの送りギアの外周を大きくすることを考えました。
まず外します。

このギアの直径は11mmです。

で、この対策のために外径が12mmのこのギアを買ってみました。

購入はいつものごとくAliexpressです。これの40teethの外径が12mmだったのでそれを選択。

比べるとこんな違いしかありません。1mmですからね。

取り付けます。

ベアリングを組みつけて、

バネ入れて、

フィラメント通すと….
ほらほら、真っ直ぐになってませんか?いい感じですよね。

これが改善前ですよ。

ノズルの入り口でのフィラメントの曲がりが無くなっていますよね。
送っているところを動画で見てみましょう。

ね、非常にスムースでフィラメントの曲がりもほとんどありません。送りギアの大径化は正解でした。ということで、これで解決ではありますが、実はここが改善されるともう一ついいことが起きるのです。
それを確認するために再度ばらします。

そして、このようにノズルの入り口を送りギアぎりぎりまで近づけます。

こうすることで上からフィラメントを挿し込んでやればフィラメントは自動的にノズルの中に押し込まれていきます。ギアの円周の接線の先にノズルの穴があるからこそこれができます。実際にやってみましょう。動画で。

実に安心な感じであります。これでフィラメントの交換がめっちゃ簡単になります。
以上でエクストルーダの改造作業は終わりです。
あとはSlic3rの設定が必要です。送りギアの外径が13/12倍になりましたので今までの設定ではフィラメントが13/12倍送られ過ぎます。詳細はいずれ調整するとして、とりあえずExtrusion multiplier を12/13倍に減らしておきます。

ではテストプリントしてみます。簡単なものですが、以前作ったアルミフレームのエンドキャップをプリントしてみます。

きれいです。

全く問題ないですね。糸引きもほとんどありませんのでとりあえずこのままの設定で行きましょう。

ということで、どの程度改善されているかを見るために、再度hanakoさんをプリントしてみました。

以下写真を何枚か。

ええ感じです。足の指の爪まで見えます。

右足の爪もしっかり見えます。ものすごい改善効果を感じます。これは期待。

糸引きもほとんどありません。きれいです。

と、ここまで順調にプリントしてきましたが、

ここで左足がステージから剥がれました。
あわててマスキングテープで貼りましたが、時すでにお寿司。

この有様です。

仕方ないのでそのまま積みます。

それ以外のところは順調です。

あと少し。

何とか完了。

一見きれいに出来ています。

ここを除いて。
これがあるためにここを起点として糸引きしまくりです。

前回出力に比べて格段にきれいです。水着の線もちゃんと見えます。

指先はさらに繊細に出力されており、

足先も、

サポート材がついたままですが、唇もきれい。

右手の指もはっきりしているし、

なんと耳の中の形状もきれいに出力されています。

これさえなければ。

新旧hanakoさんを並べてみましょう。

顔まわりの繊細さがお分かりになりますか。しかも新hanakoさんはまだ何の後処理もしていないんです。すばらしい。
ということで、送りギアの交換は大成功でした。これでさらに出力品質の改善が出来ました。