さらに怪しい粉

レーザ加工機活用

 
怪しい自作のレーザマーキング剤作成を目指し、引き続き粉をいじっております。
乳鉢で丹念に粉をすりつぶして再挑戦です。

これまでの検討で、レーザの強度は高くしてもよいことがわかってきました。本日はマーキング剤の塗りの厚さの検討です。
基板は今回もこの素性がよくわからないセラミックの板を使います。

塗りの厚さを決めるためにドクターブレード法を使います。バーコートともいいますね。
ドクターブレード法などといいますとたいそうな物のような響きも一瞬ありますが、要は基板に段を作っておいて、その段よりも高い部分のマーキング剤を棒でこそぎ落とすだけであります。

段を作るのはセロテープ(笑
いや笑ってはいけません。これが結構正確なのです。セロテープの厚さはおおよそ30-35umくらいです。つまり一枚貼れば30umの膜厚(ウェット)で塗ることができるということです。
セロテープの厚さは、テープを何回か折りたたんで測定し、積層数で割って算出します。

こんな感じに基板両端にテープを貼ります。

わかるかな。2枚重ねと3枚重ねを作りました。

塗っているところは省いて結果のみ。 きたない(笑

何回やってもうまくいきません。
と思ってよく見ると、この板反ってました。これではきれいに塗れるわけありません。

ということで、平面が出たガラス板に換えて同じように塗ってみます。
すると、このとおり恐ろしくきれいに塗れます。ムラはまったくありません。すばらしい。

アルミ板にも塗ってみます。
こんな感じにマーキング剤をおいて、すーっとブレードで掻き落とします。

まずまずという塗り。

ちょっと工夫するとこんなところにも塗れます。
奥はUSB半田ごてに付属していた使うとかえって危なそうなコテ台、手前はいつも使っているピンセットです。

セラミックの板もせっかく塗りましたので、パワーの再確認のために描画をしてみます。
一番上が約10W、その下が40W、30W、20Wの順です。

洗ってみると、順当に前回検討の再現を得ます。つまり(少なくともこの基板では)レーザパワーは40Wでよいということです。

40W固定でもう一枚を処理すると、このとおりきれいな仕上がりです。
塗りムラはそのまま結果に出ていますが。

さて、いよいよ期待のドクターブレード膜です。
まずアルミの上に塗ったもの。
処理後はきれいです。これは期待が持てます。

洗ったらなくなりました(笑
真鍮板のときと同じです。ステンレス以外の金属へのマーキングは難しいですね。膨張率の違いかな。

ではステンレスのピンセットはどうかというと、

ちゃんと描けております。すばらしい。

ということで、きれいに塗れたガラス板に描画してみます。
基板が縦長でしたので、余ったところにミクさんを描いてみました。

が、描画の途中で基板が割れてしまいました。薄いガラスでしたので熱衝撃に耐えられなかったものと思われます。
しかしながら、マーキング剤の乗りは非常によいです。きれいに描けています。

マーキング剤の塗り厚みはもう少しほしいところです。
今回ウェットで90umくらいと思われますので、もう少し厚くして再挑戦したいと思います。

おまけ。
あまった板にミクさん描いてみました。
まだまだ条件だしが必要ですが、それなりに濃淡が出ており、白黒写真くらいだったらきれいに描けるのではないかという期待が持てます。

もちろん、この実験の最終目的はカラー画像の描画ですので、それを目指してがんばりたいと思います。

本日も一歩前進であります。

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