怪しい粉

レーザ加工機活用

 
オリジナルマーキング材を使ったレーザマーキングの検討を進めています。
前回一発条件でSUS板にマーキングが出来ることを確認しました。
その後、カラー化を考えていたのですが、ようやく材料が手に入りましたのでカラー化も含めた条件出しの実験を行いました。

こちらは黒の粉。これを水をベースにした溶媒に分散させて基板に塗ります。

ぜんぜんきれいに塗れません(笑
もう少し乳鉢でがんばらないといけないのですが、ちょいと手抜き。

こちらが今回入手した材料で作った青の粉。
やはり同様に水分散させて塗ります。

やっぱり汚い(笑 気にせず進めます。

いずれの粉も水に分散させて上澄みの細かな粉の所だけを使うともう少しましな塗りが出来ます。
いろんな条件で基板に塗ったところ。
基板もいろいろ使ってみたいと思いまして、何種類か準備しました。白いものは某所で入手した詳細不明のセラミックスの板。あとはガラス板、真鍮板、アルミ板など。

いずれも良く乾燥させてからレーザ処理します。
下の写真は、左下が黒の上澄みを使った細かい粒子を厚めに塗ったもの、左上の基板の左下(ややこしくてすいません)の黒い所は大きな粒子を塗ったとこ、それ以外の3/4は上澄みをうすくぬったとこ。
右の金属は真鍮の板で、下からそれぞれ黒の荒い、黒の細かい、青の細かいの順。

こちらはセラミックスの板に塗った青の荒いのと細かいの。

ではマーキング実験の開始であります。
MDFのきれっぱし(ミクさんのUVクリアリングを切り出した板のあまり)に下のようなマーキングを行い、これを位置決め基準にします。

まず、期待の青から。

動画で。ばしばし火花が飛んでおります。

と思ったら、なんか材料も飛んでおります(笑
レーザのパワーが強すぎるのかな。アブレーションが起きてしまっています。下半分の荒い粒子のとっころは何とか残っているように見えますが、上半分は完全にレーザが当たったところの材料が無くなってますね。

で、洗ってみますと、やっぱり上半分はほとんど何も残っていません。下の方も、これは青ではないですね。黒いです。完全な失敗です。まあ、最初はこんなもんでしょう。

お次は粗い粒子の黒。脈絡がない実験で申し訳ないです。

処理後。

これもだめっぽいなあ。

むらむらです。元がむらむらなので出来上がりもむらむらになって当たり前です。
強度はそこそこですが、粗い粒子のところは爪でガリガリやるとぽろぽろ落ちてきます。いまいちであります。

ガラス基板ではどうでしょうか。これでは青と黒をいっぺんにやります。下半分が荒い青、上が細かい黒を薄く塗ったものです。

処理後。やっぱり飛んでますね。

ですが、洗ってみるとほんのりと青が残っておりました。弱いながらも手ごたえであります。
もちろん残っている所はがっちりと基板に食いついており、全く取れる気配はありません。一歩前進。
黒のほうもそれなりに残っております。黒についてはガラス板にもマーキングできるということです。条件はもう少しつめる必要がありますが。

お次、細かい黒粒子を厚めにセラミック板に塗ったもの。
これはちゃんと条件を出すためにレーザのパワーをいろいろと変えながら描画を行います。

処理直後。
下から上に向かってレーザのパワーを落としていっていますが、これだけでは違いがあまりわかりません。

ですが、洗ってみますと差がわかります。
一番上のレーザが弱い所はほとんど何も残っていません。下に行くほどきれいになる傾向があるように見えます。アブレーションがありそうだったので出力を押さえ気味にしていたのですが、細かい黒とセラミック基板の組み合わせではレーザパワーを上げてもよさそうです。

お次。セラミック板に細かい黒を薄く塗ったものと、荒い黒(左下の1/4くらい)。
描画直後はこんな感じで、左下の荒い黒に期待が盛り上がります。

が、洗ったら無くなりました(笑
ですが、注目は細かい黒を薄く塗った部分の出来。結構きれいにマーキングされています。元の塗りにむらがあるので仕上がりのむらはしかたがないところですが、それなりにきれいに出来ています。
パワーは半分くらいですので、塗っている量に対するレーザのパワーは比較的高いことになります。
つまり、この結果からも結構セラミック基板と黒の組み合わせではレーザパワーは強めでよさそうなことが示唆されています。

お次、真鍮の板にいろいろ塗ったもの。

処理後。

洗浄後(笑
裏ではありません。処理面です。全部なくなりました。難しいですね。

以上、ここまで脈絡なくやってきましたが、その中からも一筋の光が。
今までの知見を総合すると、細かな粒子の黒をセラミック基板に塗ったものについては、結構レーザパワーをかけてよさそうです。

ということで、確認のために再実験します。
細かな粒子をセラミック板に厚めに塗って、フルパワーのレーザで処理してみます。

描いてるところを動画で。

処理後。

アブレーションされているようにも見えますが、

洗ってみると、非常にきれいに出来ていました。すばらしい。
この方向で正しいようです。

このように、匍匐前進ではありますが、少しずつ攻めどころが見えてきています。
もうしばらくいろいろと条件を変えて実験を続けることにします。色も増やしたいですね。

がんばります。

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