ガス冷却ペルチェ方式霧箱 その42 連続動作試験

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MFT2020への申し込みは忘れていたものの(笑 霧箱はいずれどこかで展示をするつもりです。その際には一日中連続運転になりますので、途中で動かなくなってしまっては困ります。
MFT2016に出展した水冷ペルチェ方式霧箱では、水冷といいつつ氷水冷却でしたので、2時間に1回以上の頻度でビッグサイトの中にあるローソンにブロック氷買いに行ってました。というかウェイさんに買いに行ってもらってました。ウェイさんその節はお世話になりました。
で、ガス冷却にすれば氷を買いに走る必要は無くなります。ガス冷却方式を志したのも、一週間も前からローソンに氷を予約したり、余った氷を買い取ったりしたくないという思いからです(笑。スイッチポンで動いて展示ができる霧箱が欲しかったのです。
が、そのためにはガス冷却+ペルチェ冷却というこの構成が長時間にわたってちゃんと安定して動くことが必要であります。

ということで、やってみました。
経過はツイッタライブ(リンク張ったけどこれで誰でも見れるのかな)やFBのライブ動画で流しましたので、ご覧いただいた方もいらっしゃるかもしれません。約80分間連続で動かしましたが、まったくドベタに安定しておりました。文句なしの動作でありました。

動作開始から50分くらいたった時の様子を動画でどうぞ。

途中で電流を増減させ、動作が安定すれば12V(この時約4A流れます)まで掛けなくても、9V3A程度でも、さらには7V2.5A程度まで落としても飛跡がきれいに観察できることも確認しました。
コンプレッサ本体の温度もせいぜい体温+α(~40℃)くらいのもの、高圧側の配管系も似たようなもんでした。ということで系全体として無理して動いている感じは全くなく、おそらく一日回していても安定してうごいてくれるものと思われます。
これで自分の展示をほったらかしてほかの人の展示を見に行くことができます(笑 私はいつも単独出店なので「出すと見れないの法則」を食らうのであります。今後展示機会を増やしていきたいと思っていますので、ブースをほったらかせるかどうかも結構だいじな要件なんですよ。

しかし最初から最後まで手放しでいいかというとそうでもなくて、実は面倒なのは動作を終了した後です。この霜というか、分厚い氷が一斉に溶けてくるのです。

ガス枕出口側の配管が最もひどくてこんな感じ。

ガス枕自体は断熱材に覆われていますのでそれほどひどくはないですが、それでも断熱材とガス枕のあいだはこの通り。

氷は多分50ml分くらい張り付いてます。
配管に付着した霜というか氷を外すと厚さが5mmくらいあります。

しかもなぜかなかなか溶けないんですよこれ。結晶状態がいいのかな。

ということで、連続運転もかなり期待できそうです。
あとは構成が変わったチャンバを再設計して加工、組付けをすれば完成です。
これまでの設計では、エタノールプールとガス枕がねじ止めされ、間にペルチェ素子を挟み込んで固定する方式でしたが、変更後は0.5mmt 80mm角のアルミ板を使うことになります。よって、これをうまく固定しながら周りを囲み、さらにチャンバを支えるようなベース部材というか床材というか、そういったものが必要になります。
断熱という意味からアルミは使いたくはありません。ここは3Dぷりんたで作るか、あるいはABSかケミカルウッドを切削ですかね。ケミカルウッドはたくさん手に入れてから一度も削ったことがないので一度やってみたいと思っています。
ケミカルウッドで作るかな。

ということで、実に大きな進捗をみたこの週末でした。

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