引き続きイルミネーションであります。
サイバーコンソールの最重要ポイントと勝手に考えているUVクリアリングに取り掛かります。
文月さんと相談した結果、ここは蛍光バイオレットのアクリル板を使うことになっているのですが、私の勝手な提案でエッジブルーの板についてもテストさせていただくことにしております。
で、今回はエッジブルーのテストであります。
蛍光アクリルと、エッジアクリルの違いというのは、見ていただくのが一番いいと思います。
これだけでは違いがわからないという声もあるかもしれませんが、現物を見ると結構違うのです。
簡単には色の濃さが違います。蛍光アクリルはたとえば蛍光グリーンなら見るからに黄緑色をしていますが、エッジアクリルのグリーンはぱっと見透明です。で、厚みを横方向から見ると黄緑だな、といった感じです。
なぜ私がエッジアクリルにこだわっているのかというと、蛍光アクリルには光がうまく入らないのではないかという懸念を抱いているからです。蛍光アクリルの利点は蛍光を励起できる程度にエネルギーの高い光源、たとえば紫LEDなどを照射すると板の全面から蛍光が放出される点です。これにより、板全体が光っているように見えるのです。
この蛍光アクリルの特徴は魅力ですが、励起光の照射方法が結構難しいと思っているのです。今回の計画では光を板の端面、しかも光源が直接見えないようにシートの奥のほうから入れることになります。こうすると、光源に近い奥の部分ばっかりが明るく光って、ほんとに光らせたい前方まで励起光が届かないのではと思っているのです。
これについてはいずれ実験ではっきりさせたいと思います。
それともうひとつエッジアクリルを試す理由があります。
文月さんのご要望のひとつに「UVクリアリングの色を変えたい」というのがあるのですが、蛍光アクリルは前述のように色がはっきりしていますので、色を変えるには差し替える必要があるだろうと考えています。そうなるとパーツの管理も面倒だし、何よりスイッチひとつで色を変えるといったことが出来なくなります。
そんなこんないろいろ考えて、まずはエッジアクリルでのテストになったというわけです。
では行きます。
こちらがエッジブルーのアクリル板。400x600mm。
糸のこ盤で二つに切ります。バンドソーは手に入れましたが、大物を切るときはやはりこれです。懐の深さが300mmあります。
きれました。
ではUVクリアリングを切り出します。UVクリアリングは5mmの厚板を使いますので、条件出しを慎重に行います。手前の丸二つはパワーと切り出し速度条件検討の跡。
では切ります。動画その1。
その2。切り出し完了の部分。
その3、取り出し。
板の下には押しピンを並べた剣山風の冶具を置いています。こうすることで下部切断面に切断時に発生するアクリル蒸気が再凝縮して曇りが生じるのを抑えることが出来ます。
切れました。保護紙を剥ぐとこんな感じです。あんまり青い感じはしませんね。
コンソールに取り付けてみます。予めあけてある穴に差し込むだけですので付け外しは簡単です。
光源をおかない状態ではうっすらと青いだけです。ほとんど透明。
エッジを見てもそれほど青くない。
このままではあんまり存在感はありません。
後ろから。
さて、このように、エッジアクリルの場合は光を入れてなんぼのようです。
とうことで早速光源を作ります。
どうやって光源のLEDを実装するかはここの所の課題で、ことあるごとにずっと考えていました。
で、比較的使えそうな方法を思いつきましたので必要な部材を秋葉のAitendoで買っておきました。
このところ東京出張が多かったので、時間を見て寄ったのです。
使うのはこれ。デュポンコネクタのメスハウジングです。
こんな感じにアクリル板のエッジ部分に配置します。
デュポンコネクタはピンヘッダ用のコネクタですので、LEDをこんな感じに挿すことが出来ると思われます。
で、作ったのがこれ。
コネクタのピンをフラットケーブルの端に圧着してハウジングに入れます。そこに足を短く切ったLEDをピンヘッダのピンの代わりに刺すのです。こうしておけばLEDを差し替えて色を変えたり、混ぜて中間色を出したり出来ます。
反対側はオスのピンをつけて、
とりあえずブレッドボード経由で、
Arduino に接続してPWM駆動が出来るようにします。
マスキングテープを使ってエッジに仮固定。
実装するときはケースに入れてゴムのスリットを介して光を入れる予定。
コンソールに取り付けます。
光らせたとこ。
どうです?私的には悪くないと思うんですけどね。
もう一枚。
動画を。
部屋を暗くして撮影しましたので、何がなんだかわからんという話もありますが、私の安物のデジタルカメラではこれが限界です。
本アイデアの特徴であるLEDの差し替えをして見ました。エッジブルーのアクリルですが、前述のように青は強くありませんので、ほぼ入れた色が出てくれています。
10mA以下と電流を弱めにしているのでどれも暗いですが、イメージはお分かりいただけるかと思います。
以下の動画はすべて作業台の上においた状態で撮影しています。
まず青をもう一度。
赤
緑
黄というかオレンジ
この実験だけ見ると、リングはただの透明アクリルでもいいような気もします。
UVクリアリングは力を入れたいところですので、いろいろと実験を行って方針を決めて行きたいと思います。
楽しんでばかりでなかなか納品が見えてきません。
文月さんごめんなさいね。
コメント
ぉぉぉおお、綺麗ですね!
アクリル板の種類による光り方の差と言うのは、余り実験を見ないので資料としても価値があるのではないかと。
観客として実験内容がとても楽しいので、納期は気にしないでください(笑)
実物はもっともっときれいなのです。ご覧いただけないのが残念です。
蛍光アクリルもパープルなら光源が赤、青でもそれなりの雰囲気は出るのではと思っております。
納期の件、やさしいお言葉ありがとうございます…..