新型コロナウイルス対策のための小物二点

レーザ加工機活用

 
ネットを徘徊しておりますとMakerの立ち位置から新型コロナウイルス対策にできることがたくさん提案されております。3Dプリントマスクから3Dプリント人工呼吸器まで。
私は思うところあってこれらの活動から距離を置いております。が、提案の中のいくつかは自分でも作れて、かつ役立ちそうなものがありましたので作ってみました。

まずはこれ。

何だかわからないかもですね。
これはすでに商品化されているもので、ドアの開け閉め、ボタンやスイッチの押下をしたいときに手で直接触らずに済ませるための治具というか便利グッズみたいなもんです。
例えば、レバー式のドアノブ回すとき。

同ドア閉めるとき。

レーザ加工機あれば一撃で作れます。

まず適当に図面引きます。3Dでモデリングする必要なんかありません。二次元で十分。

描いたらjwwファイルをNCVCでGコード化します。

あとはレーザ加工機で5mmtのアクリル板を切って、切断部分の糸面取りをすれば完成。

アクリル8mmtくらいでもう少し設計に気を配れば吊革にひっかけて体預けても大丈夫な強度のものが作れるかもと思ったりしています。もちろんアルミで削り出せば完璧でしょう。

もう一つ。マスクのフックです。
FabLab大宰府さんがFaceBookで公開していらっしゃるのを見つけて「これはいい」と思って早速作った次第。ここにデータがあります。
私の現勤務先でも新型コロナウイルス対策は厳しく行われており、従業員は食事以外は終日マスク着用が義務付けられています。
幸い私は横浜当時に「花粉症かも」と思ったときに買った60枚入りのマスクを持っているので当分困ることはありません。なくなってもハンカチを使った簡易手作りマスクの情報はたくさんありますから作ればいいのです。どうにでもなります。
が、どうにもならないのは自分の体の方です。終日マスクをしていると耳が痛くなります。ということで、真似させていただきました。

上のデータはpdfでしたので、結局形だけもらって、cadでデータ作り直しました。

NCVCに渡してGコード作って、

切ります。1mmtのクリアアクリルを使用。

動画で

この厚さならさすがにさくさくです。この倍くらいのスピードでも切れます。

カット終了。

このままだと頭の曲率にフィットしません。
この状態で使ってみると明らかに後頭部に違和感があります。無理やり曲げてる感が強いです。ということで、曲げることに。
ジャンクアルミ板を手で適当に曲げて、

この高温ドライヤーで加熱して曲げてみます。

やってみると、曲がることは曲がるんですが、フック部分が逆方向に反ったりして美しくありません。

いまいちであります。

ので作戦変更して熱湯をかけてみることにしました。こんな感じに板にクリップで固定してシンクに置きます。この時点ではアクリル板は無理やり曲げられている状態。

これに熱湯をちょろちょろとかけてやりますと、こんな感じに型の通りに曲がります。

この方法だと変な反りも出ませんでした。きれいです。

マスクしてセルフィーやってみましたがうまく撮れず。仕方ないので梅酒瓶で(笑

こんな感じで、頭の曲率に近い瓶に無理なくピッタリフィットします。

実際に装着してみても全く違和感がありません。細かな作業ですが、曲げるのは大きな効果がありますね。
マスクのひもは耳にはほとんど触れません。アクリル板は薄くて軽いのでずれることもありません。これはいいものができました。週明け早速使ってみたいと思います。
といいつつ、いつまで出勤ができるかは見通しがありません。人との接触を8割減らすというのは並大抵のことではないです。出勤日をずらす、時間をずらすなどして何とか乗り切っていきたいと思います。
皆様もどうぞご自愛ください。

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