実装はこのように上下逆にします。モータが床面より下に出っ張りますがやむをえません。床を張るときはここだけ逃げるようにします。
ベアリングブロックを上部フレームに、ナットをステージに、モータを下部フレームにそれぞれ固定します。上下のフレームはつながっていますので、これを足掛かりにしてナットが支えるステージを持ち上げる構造です。
持ち上げるといいつつ、実際はステージはぶら下がった構造になります。台形ねじはベアリングブロックにイモネジ二本で固定されており、ここが固定点となります。モータ側はカプラでつながっており、モータ軸と台形ねじはグネグネした状態でつながっています。ここの部分は台形ねじを回転させてステージを昇降させるだけの役割をします。
取り付け部分をざくっと設計します。穴位置がモータ軸位置を基準にして垂直に並ぶように気を付けるだけなので簡単です。
荷重分散を考えて、ベアリングブロックとナットのホルダは5mmt、モータは固定されていれば良いので3mmtでそれぞれ作りました。
ステージはあおりやねじれが生じないようできるだけ広く支えるように幅広にしています。これを左右で一組使います。
クリアアクリル板から部材を切り出します。レーザ加工機を作るのに最も便利なツールはレーザ加工機であります(笑
仮組して巨大な勘違いをしていないことを確認。これだいじ。
大丈夫みたいです。
組付けはフレーム下側へのねじ止めが多いので、
本体を立ててしまいます。フレーム剛性がしっかり出ているのでこんなことしても全くぎしっともいいません。参号機のMDF筐体とはレベルが違います。
まずベアリングブロックを上部フレームの裏に仮固定します。
ナットをステージに固定して台形ねじを通し、垂直を確認しつつ固定します。
反対側から見たところ。
カプラの穴を頼りにモータ位置を決めます。
位置が出たらまずカプラを台形ねじとモータ軸に本締めし、スムースな回転を確認しながらモータブラケットを下部フレームに本締めします。
これで右側の取り付けは完了。左側も全く同じように取り付けます。
X,Y,Z軸モータ、三軸分のリミットスイッチで合計18本とかなり線の数が多くなってきましたので、本配線をするまでこのように軸に固定した端子台に配線を集約することにします。
まず本体側を配線。
制御側も新たにハーネスを作ります。
こちらも18本ありますので結構な作業です。まずは動作が確認できているArduinoベースのgrblに接続することを考えてコネクタを作っていきます。
取り付け。
当然ここまで来たら動かします(笑 ちっとも前に進まない。
今回はリミットスイッチも接続してホーミング、いわゆる原点復帰動作をさせてみます。
原点復帰ができれば制御系の第一段階はパスしたと言えるでしょう。
コントローラは例によってLASERWEB4を使います。
インストールままのLASERWEB4にはXY軸のジョグしか表示されていませんが、
SettinngsのMachine項目を開くとZStageの項目があり、そこをonすると、
このようにZのジョグが表示されるようになります。
では動かしてみます。
まずは動くかどうかを確認。動画でどうぞ。
大丈夫みたいです。傾き等は完成してからの調整です。
では原点復帰動作をさせてみましょう。
原点復帰させるにはgrblの適切な設定が必要です。詳細な説明はネットにいくらでもありますから割愛しますが、ポイントは
- $5:リミットスイッチ論理。デフォルトはプルアップされているポートがGNDに落ちたらON、つまり軸端に到達と認識されます。自分が取り付けたスイッチの論理に合わせます。3軸ばらばらには設定できません
- $22:原点復帰をさせるかどうか。ここを1にします。
- $23:原点位置、というかリミットスイッチ位置と原点復帰方向の関係。
プラス側にリミットスイッチがあるのか、マイナス側なのか。
これは設計思想によってどこを機械原点にしたいかが変わりますのでそれに対応したものです。ジョグのプラス方向にリミットスイッチがついていて、そこを機械原点にしたいならその軸の設定は0(デフォルト)です。
3軸ばらばらに設定でき、8ビットの最下位ビットがX軸、そして左へY、Zとなっています。
5号機の場合、全軸共にマイナス側にリミットスイッチをつけていますので、ステージは最上位位置、XY原点は本体左下にしています。(一般のレーザ加工機は左上が原点になっているモノがほとんどです。ワークがセットしやすいですからね)
ので、全軸ひっくり返って、0000 0111 つまり$23=7という設定になります。 - $24-27:この辺はまずはそのままでやってみます。原点復帰スピードにかかわる設定なので、遅くてイライラするときはいじるといいです。
動画で。
Z軸なんも関係ないですが、適当に作ったテストパターン動かしてみます。
軸機構はひとまずこれで良しとします。
次はレーザ管実装、と行きたいところですが、その前に本番で使うSmoothieBoardの接続と動作確認を行いたいと思います。これを動かすことが5号機の作製動機の一つでもあるのです。
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