スパッタチャンバ改造 さらに続く

その他のプロジェクト

 
いろいろいろいろとアイデアが出てくるので、片っ端から試してみています。

失敗の記録として羅列しておきます。
 マグネトロンスパッタのターゲットと基板の位置を近づけたり離したりひっくり返したり、材料変えてみたりいろいろとやっております。

まずはターゲットが上、下からガラスで出来た基板台を立てたもの。対極はガラスの台の中を通してターゲット下約10mmの位置においております。

マグネットを乗せて、

陰極をつないで

陽極はガラス管の中を細い鈴めっき線が走っていますので、その反対側に接続。

準備完了。ターゲットの下の白い部分はシリコンゴムパッキン。そのちょっとしたに基板があります。

プラズマをONしました。ほとんど見えない位置でスパッタが進みます。

横から見るとこんな。
プラズマが下まで広がりませんので排気管のダメージがまったくありません。

終わったら放熱板を乗せてファンでターゲットを冷やします。

この構成で出来る基板はこんな感じ。銅が着いているもの、酸化してしまっているものいろいろですが、どれも鏡面ではありません。

ということで、この構成は検討中止。

次は銅製の試料台をチャンバ中央に配置し、放熱しながらスパッタするという構成です。
まず空き瓶を準備。これはおそらくしゃけフレークのビン。

底に大穴を開けます。

ここまで広げます。12mmφ位。

横に排気管用の穴を開けます。なるべく下にしてダメージを避けます。

こんな銅の棒を中に立てて、その上に試料台をおくつもりです。こうすれば銅棒を介して試料台の熱を逃がすことが出来るはずです。

排気管を接着しておいて、接着剤が固まる間に…..

ついに登場グラインダを使った簡易切断機。

銅の棒なんてあっさりと切れます。すばらしい。

こんな感じ。

切り出した棒の端面を鑢で仕上げます。出来るだけ平面かつ水平になるように。

この棒を万力で挟んで、

ドリルで穴を開けて、

M4のタップを立てます。

次に試料台としてつかう50mmφ0.5tの銅円盤の真ん中に穴を開けます。この円盤は博多駅の東急ハンズで買いました。

先ほどのM4穴に試料台をネジで固定。

ターゲットにもしている銅の丸板の上にシリコンゴムのOリングを乗せます。こOリングも東急ハンズ。二つで180円くらいだったかな。

で先ほどの大穴を開けたチャンバを乗せて試料台を中に置きます。銅棒とチャンバの間は隙間だらけなので、穴の外に置いたシリコンのOリングで気密をとるという作戦です。

 上に2mmtの銅板を置きます。

試料台は汚れるといやなのでアルミホイルを被せます。

電源持ってきて、

マグネットを乗せて、

いざスパッタ開始。試料台との距離が40mmくらいありますが、安定して放電します。問題は銅のクラスタがちゃんと飛んで膜になってくれるかどうかです。

きれいなドーナツ型のマグネトロンが見えます。

いくつか実験して見ましたが、やはり試料台が離れすぎているようで、恐ろしく製膜レートが低く、10分立ってもうっすらと黄色の膜がついている程度でした。
やはりもう少し基板を近づける必要があります。
ところで、この実験をしているときに面白い現象を見つけました。電流を増やしていくとターゲット付近のプラズマから緑色の発光が生じるのです。銅がイオン化しているのかな。

ひょとしてこの緑色プラズマの中に基板を突っ込んだら良い膜が出来るかも。
ということで、早速やってみました。対極を50mm程度離して電圧を上げられるようにした状態でチャンバの中にガラスで塔を立て、緑プラズマの中に基板をさらします。

こんな感じ。

なにやら良い感じなので、ちゃんと作ることに。
先ほど作った試料台はそのまま離れた対極として使い、その上に碍子で塔を作りました。

横から。

で、スパッタします。

マグネトロン全開。

5分くらい製膜します。

よい緑色。

で、出来たのがこれ。なかなか良い膜です。

きっちり鏡面が出ており、膜質も均一です。
が、残念ながらやや薄いです。まだ光にかざすとうっすらと向こうが見えます。

 良い感じなんですけどね。

さらにがんばります。

コメント