かれこれ6年目くらいかな….数えてみたら7年目でした。
今年も行ってきましたよ。
最近はMFTもかなりメジャーになってきて、さまざまなブログやメディアで取り上げられるようになりました。ということで、今回は簡単にいきたいと思います。
例によって注目点は、技術的にすごい、発想や着眼点がすごい、発想や着眼点はすごいが技術的におバカ(誉め言葉)、 というあたりで、おバカな発想に月並みな技術を組み合わせたものには興味はありません。
今年のMFTは昨年より出展数が絞られたせいか、どれもたいへんレベルが高いものばかりだったという印象です。
ちなみに過去のレポート。
我ながらよくまめに参加しているものです。
では今年分を行きます。
のっけから。今年はややこしいことに一階でもMFTが行われておりました。これ。
結構魅力的な展示だったのですが、企業名刺がないと入れないという話でしたのでパスしました。
こちらがおなじみ私たちの目的とするMFTであります。
ビッグサイトに移ってからのMFTは主に西棟で行われてきました。数年前に一度東の奥のほうになったことがありましたね。
西棟の時は同時に開催されている展示会が結構魅力的で、高校生の鉄道ジオラマコンテストとか、ブラスがめっちゃ楽器吹いててうるさかったりとか、豆腐関連でいろいろ食べらりとかありました。豆腐また来ないかな(笑
初日開場前、まだまだあんまり並んでないです。
一階のMFT。面白そう。
会場直前。それなりに並んでます。私はベンチで休憩してましたが10分くらい前に列についてこの位置でした。例によってウェイさんは最前列(笑
去年の半分くらいの規模ですね。
開場直後はスポンサーブースを中心に攻略。
東芝ブースでこのうちわ(笑)をもらいつつ。
今回参加の大きな目的の一つであるこれを買いつつ。
買いつつと言いながらもレジ待ちで20分くらい並びました。M5StickVは両日とも開場直後に売り切れたようでした。さすがすごい人気。
買うものかって落ち着いて展示を回ります。
素晴らしい展示ばかりだったのですが、ここでは特に印象に残ったものを厳選して掲載します。
まず卓上粒子加速器(笑 あちこちで取り上げられていますが、それでも外すわけにはいかないかなと。
チャンバのサイズは思ったより小さく、さらにその中の粒子旋回部分があります。
チャンバを挟んで右が加速電源、左が検出という感じですか。
そして机下に排気系。いやこれを目立つ場所に置こうや、という感じであります。自宅にターボ分子ポンプがある人も珍しいでしょ。
原理から苦労話までいろいろ話をしていただきました。
今度はぜひ動かしてみてほしいですね。
出展者様には工房にあるピコアンメータの里親になっていただけないかとの相談をしておりまして、この後メールを差し上げる予定であります。
お次、毎度おなじみの今江科学さんです。
今年の展示はカメラスライダー。
もちろん今江科学さんですからただのスライダーではなく、話題のこのライトフィールドディスプレイに写す写真を撮影するための専用スライダーです。
カメラを移動させながら40枚以上の写真を撮影することでライトフィールドディスプレイ用の画像を作っていくとのこと。
お次もおなじみの周期運動のpfFamilyさん。
この手の動く(動かない?)展示は来場者の目を引きます。展示のやり方がうまいです。
来場者がストロボの周期をいじって原理を確認できるところもよいです。
動画上げておきます。
感心した展示の一つ。やまとのさん。
まずはこれを見てください。
いつか作ってみたいと思っていたメカニカルディスプレイです。
中に磁石が仕込まれている黄色のピンポン玉の半分を黒く塗っています。そして下から電磁石で磁界を作ってピンポン玉の反転を制御するというもの。
昨年も出展されていたセグメントディスプレイ(今回もお隣に展示されてました)の自作版。みら太な日々としましては当然こちらのほうが圧倒的に好きであります。
よくできていますね。
またこれを100個以上安定していつくっているのが素晴らしいです。きっとすごい苦労(だけどとても面白い)があったのだろうと思います。
「制御はやっぱりFETがたくさん並んでいるんですか」という質問に対して「はいFETがたくさん並んでいます(笑」といいつつ裏を見せてくれました・
お次、ついったでお世話になっておりますSuns & Moon Laboratoryさん。
いま大流行の自作キーボードと、
このイルミネーションホイールANIPOVの展示です。
これはこの動画を見ていただければ説明は不要でしょう。
お次、おバカ(誉め言葉
この写真を見てピンとくる人はかなりの好事家ですよ。
動画で。
それでも「何?」という方はこちらのリンクをご覧ください。
すみません、間違えました。こっちでした(笑
お次、去年感動した柿の種/ピーナツ選別マシン。Atelier Betaさん。
柿の種選別機は昨年から改善されたものが出品されておりました。
誤選別がかなり低減されたということで、不要な方向に進化が進んでいる模様(笑
新作は碁石の白黒選別装置。
子供が碁石を床にぶちまけるとかいう一生に一回あるか無いかのイベントの時には役に立つという点で柿の種選別機よりは実用的なものであります(笑
作りが非常にしっかりしています。fusion360で設計していらっしゃるとのこと。
動作が気になりますよね。動画をどうぞ。
もう一本。肝の分離部分。サーボモータで落下コースを切り替えています。
凄かったのはこれ。掃除の時間に男子が箒で遊ぶあれです。
地味な展示かと思いきや、
まあ動画を見てください。
凄いですよね。上の説明の③にありますが、こやつ自分で棒を振り上げます。
失敗してもいつまでもやり直して頑張るということです。いやどうやってプログラムしてるのかな。素晴らしいです。
お次、有名ないしかわきょーすけ氏。
いしかわ氏の作品はずっと見てきましたが、毎年確実に進化していくという素晴らしいものです。昨年の展示で手乗りプロッタとしての完成を見たかに思えましたが、
今年はなんと二色プロットに進化しての登場です。素晴らしい。
台数も圧巻。おなじみのオレンジのクロスもわかりやすい。
何よりいしかわ氏ご自身のスーツが毎度決まっております。
今年は講演でも登壇されました。予定があって聞けなかったのが何より残念。
こちらも去年感動したPENDROID。
30年ほど前にローランドのA4縦型プロッタを持っていた時期がありまして、これと似たようなことをやらせていたことがあります。
動画を見てください。実に面白い。
最後はまひろテクノロジーさんです。
この方の技術とこだわりは本物です。ロボットの次のブレークスルーは個人から出てくるかもしれないと思わせる迫力があります。
今回動いてくれたのはこのST-01.
全ての関節、機構はまひろ氏の設計、削り出しによる製作です。市販のサーボで実現できるようなサイズではないのです。
制作過程をまとめたファイルを見せていただきました。
内部構造。信じられない密度です。これが実働するのです。すごすぎて声も出ない。
失礼ながら一度でもロボットを自分で作ろうとした方出ないとこの方の技術の凄さはわからないと思われます。信じられないです。
制御系はちゃんと頭部に入っているところなんかも氏のこだわりでしょうか、すごいです。リセットするときはこめかみのあたりからピンを入れてボタンを押しています。
制作過程が緻密に紹介されています。
開場ではネットワークの状況がいまいちということで動作に苦労していらっしゃいましたが、なんとか動くところを見せていただくことができました。
動画でどうぞ。
26秒付近の動きには驚嘆します。片足を完全に上げてステップをしています。
恐るべき重量バランス設計と動作の作りこみであります。
ちなみに、上の写真に写っているケースに入ったST-00はなんとあお向けに寝た状態から自分で立ち上がります。しかも人間が立ち上がる時みたいに手をつきながらよっこらしょと立つのです。いやすごすぎてなんも言えなくなります。
まひろ氏は何をやってらっしゃる方なんでしょうか。次の革命を起こすのはこんな方なのではないかという気がすごくします。
ということで、MFT2019ダイジェストでした。
この投稿をご覧になって興味をお持ちの方は「maker faire tokyo 2019」で動画検索していただけますとたくさんの情報が出てきます。また、Maker Faire(Fairではなく古いつづりのFaireが使われています。ご注意を。)で検索すると世界中のMaker Faireの面白い出展を見ることができます。Maker Faireは本家Bay Side(サンフランシスコ、オークランド、サンノゼあたり)を始め、近くでは台北や深圳など世界中で行われているイベントです。ぜひ見てみてください。
2020年のMFTはオリンピック開催の関係で10月になるとのアナウンスがありました。
次回はみら太な日々も出展を目指したいと考えております。
頑張ってネタ仕込みたいと思います。
今年もMFTでしか会えないお友達の方々ともお話しでき、実に楽しいMFTでした。
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